- たばこ
喫煙者にとって喫煙は就業意欲を上げるのか~受動喫煙対策が進む今、喫煙と労働に関する意識調査レポートを公開~
非正規雇用者の喫煙者男女500名を対象に喫煙と就業に関する意識を調査
ブランドマーケティング領域のコンサルティングファーム、株式会社バイデンハウス(所在地:東京都港区、代表取締役:石崎健人)は、喫煙者の喫煙と労働意識の関係性を明らかにすることを目的とした意識調査を実施しました。
2020年4月から施行された改正健康増進法により、職場における喫煙の制約はより厳しさを増しています。一方、職場の喫煙環境が喫煙者の働き方や労働意識にどのような影響を与えているのかはこれまで可視化されてきませんでした。
また全産業の離職率は一般労働者(正規雇用)が11.5%に対して、パートタイム労働者(非正規雇用)は21.4%と実に2倍近く離職率が高いという厚生労働省のデータ(令和6年雇用動向調査結果の概況)もあることから、企業は正規社員よりも非正規雇用の人材定着に苦戦していることが伺えます。
上記の関心をもとに、当社は非正規雇用者の喫煙者男女500名を対象に定量調査を行いました。
調査の結果、職場内での喫煙の可否は、喫煙者にとって就業意欲・会社への満足度・転職意向に影響する重要な要素であることが明らかになりました。
調査概要および調査結果の詳細は以下からご覧いただけます。
調査概要
- 調査名:非正規雇用者の喫煙環境と就業に関する意識調査
- 調査対象:以下の条件を満たす男女の喫煙者500名
- 現在喫煙をしている
- 非正規雇用者
- 以下の業種の従事
- 工場・製造系(n=100)
- コールセンター(n=100)
- 技術者派遣(n=100)
- 一般事務(n=100)
- 物流・軽作業(n=100
- 調査時期:2025年11月
- 調査方法:Webアンケート
- 調査主体:株式会社バイデンハウス
求人応募時に喫煙者の7割強が「喫煙所の有無」を意識している
求人に応募する際、職場に喫煙所があるかどうかを7割強が気にしています。この傾向は職種を問わず共通しており、喫煙環境は喫煙者が確認している条件の一つのようです。
特にコールセンター従事者においては8割弱が職場の喫煙所の有無を気にしており、「喫煙者の肩身が狭い業種」「喫煙環境が整っていない事業者が多い」といった仮説が浮かび上がります。
実際に就職先・転職先を選ぶにあたって何に魅力を感じるかを聞いたところ、「喫煙所が会社にある」ことは「福利厚生」と同程度魅力を感じていることが今回の調査でわかりました。
喫煙者の約6割は職場に喫煙所があることで「就業意欲」が上がる
勤務先に喫煙所があることで、約6割が「就業意欲が上がる」と回答しています。喫煙所の有無は就業意欲を底上げする要素の一つとして機能していることが分かります。
特に技術者派遣従事者においては、7割弱が就業意欲にポジティブな影響があります。
喫煙者の約6割は職場に喫煙所があることで「会社への満足度」が上がる
勤務先に喫煙所があることで、約6割が会社への満足度が「上がる」と回答しています。この傾向は職種を問わず共通しており、喫煙環境は就業意欲だけでなく、勤務先への満足度を上げる要素となっています。特に工場・製造系従事者は職場に喫煙所があることで「就業意欲が上がる」と回答した人が全体の54%に対し、「会社の満足度が上がる」と回答した人は61%と他業種の従事者よりも大きな差分が見られます。
喫煙所がなくなると2割強は転職も検討
もし職場の喫煙所が撤去された場合、意外にも2割強は「転職を考える」と回答しています。人材の定着・離職の観点では喫煙者にとって、職場の喫煙所は無視できない要素であることが示唆されます。
喫煙者にとって職場のタバコミュニケーションはやっぱり大事
巷でよく言われている職場でのタバコミュニケーションも、非正規雇用の喫煙者は実際に価値を感じていることが明らかになりました。
「同僚や上司と話すきっかけとして」「仲良くなるきっかけとして」が高く、「仕事の課題を深く話し込むきっかけ」「チームビルディングのきっかけ」が相対的に低くなっています。このことから、喫煙所の価値は、「意図的ではなく、自然発生的な出会い」を通じた「関係構築の場」であるという仮説が示唆されました。
また、非正規雇用者にとって離職・転職を考えるきっかけとして「人間関係がうまくいかない」が「仕事量に対して給与・賞与が低い」に次いで2番目に高くなっています。この結果から、非正規雇用は職場での人間関係がうまくいくことを望んでいることがわかり、彼らにとって喫煙所は「単に喫煙ができる場」にとどまらず、「人間関係を育むコミュニケーションの場」として重要であることが推察できます。
喫煙者にとって喫煙とタバコミュニケーションは労働において重要な価値
本調査から、職場内に喫煙所があることは、非正規雇用の喫煙者にとって就業意欲や会社の満足度が上がる重要な要素であることが明らかです。とくに、職場の喫煙所が撤去された場合、喫煙者の約2割が転職を検討するという、意外な意識実態がわかりました。
職場の喫煙所は、単なる喫煙行為の場所だけではなく、同僚や上司とのコミュニケーションの場としての価値が認識されており、職場の人間関係を重要視する非正規雇用の喫煙者にとって意義のある空間として受け止められていることが明らかになりました。
バイデンハウスについて
Weiden Haus(バイデンハウス)はブランド・マーケティング領域のコンサルティングファームです。革新的な戦略的思考と、長年の生活者研究に裏付けられた市場への卓越した洞察力で、テクノロジーからラグジュアリーまで多岐にわたる大手ブランドの価値向上および持続的な成長を支援しています。当社のオフィスは、東京・シンガポール・ニューデリー・サンフランシスコ・フランクフルトに位置し、これまでにBest Global BrandsⓇのうち20以上のグローバルブランドに対して、ブランディングおよびマーケティングの提言を行って参りました。
- 会社名:株式会社バイデンハウス Weiden Haus Co., Ltd
- 事業内容:コンサルティング事業
- 代表取締役:石崎 健人
- 所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル
- 会社HP:https://www.weiden-haus.com/
- インタビュールーム:https://interview.weiden-haus.com/
- 若者の研究所:https://lab.weiden-haus.com
- リサート:https://researto.com/
この記事の監修者
石崎 健人 | 株式会社バイデンハウス マネージング・ディレクター
外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。バイデンハウスの消費財、ラグジュアリー、テクノロジー領域のリーダーシップ。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。アドタイにてZ世代の誤解とリアル。「ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
この記事を書いた人
上田 侑己 | 株式会社バイデンハウス シニア・コンサルタント
大手不動産会社営業職を経て現職。バイデンハウスの嗜好品、テクノロジー、不動産、金融、Web3のリーダーシップ。定性的・定量的分析によるデータドリブンな営業戦略策定を支援。不動産など高額商材を扱ってきた経験による、顧客の購買心理への深い理解と、緻密なデータ分析を掛け合わせた提案を得意とする。